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頭髪化粧品および医薬部外品メーカーの中野製薬㈱(中野孝哉社長)は、第22回 日本化粧品技術者会(以下SCCJ)優秀論文表彰において奨励賞を受賞したことをこのほど発表した。
同社は、関西大学 長岡康夫教授との共同研究により、毛髪が紫外線に曝されたときに発生する揮発性成分を捕捉・分析する方法を確立し、その方法を用いて、紫外線の照射によって毛髪から直接アルデヒド類が発生することを確認した。
その研究結果を論文としてまとめ、SCCJの機関紙であるSCCJジャーナル誌面で発表。同誌では、各年に掲載された論文の中から優秀な研究に対しての表彰が行われており、同論文もその対象となった。「奨励賞」は、今後の発展が期待できる研究内容に送られる賞という。
日常生活において毛髪は長時間、太陽光に曝されており、その中に含まれる紫外線によって毛髪がダメージを受けることが一般的に知られている。具体的には、紫外線が毛髪の脂肪酸を減少させることや、フリーラジカルを発生させて、ケラチンタンパク質を変性させるなどの悪影響を引き起こすことが確認されていたが、紫外線によって毛髪の脂質がどのように変化するのかについては解明されていいなかった。
同研究においては、毛髪が紫外線に曝されることで脂質の過酸化反応が進み、アルデヒド類が発生する可能性があることが示された。その反応過程で生じるラジカルなどの影響によってヘアダメージにつながっていることが予測されるとともに、発生する短鎖アルデヒド類が不快な臭いを持つものが多いことから、臭いの面での悪影響も起こり得るとも主張した。
それを踏まえて今後は、脂質の過酸化反応による毛髪への影響について、さらなる研究が進められることになる。また、得られた知見は、商品開発への応用、機能性の向上や新たな価値提供の追求につながることが期待される。
<執筆者> 堀部一平(中野製薬株式会社) 北山真太郎、永井瑞紀、光桑野有理、仲井彩華、住吉孝明、長岡康夫(関西大学 化学生命工学部)
<研究の成果> 関西大学との共同研究により、毛髪が紫外線に曝されたときに発生する揮発性成分を捕捉・分析する方法を確立。(※図1)
密閉容器中で毛髪に一定時間紫外線を照射し、発生した揮発性成分を分析したところ、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロパナールなどの分子量の小さな短鎖アルデヒドであることが判明した。これまで、毛髪に存在する脂肪酸であるオレイン酸やリノール酸に紫外線を照射すると、アセトアルデヒドやプロパナールなどのアルデヒド類が生じることは分かっていたが、今回の研究により初めて、紫外線の照射によって毛髪から直接アルデヒド類が発生することを確認した。
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