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MILBON NEXT VISION 2022で「サロン ソーシャル イノベーション」をテーマに政策を発表

美容サロン専売のヘアケア化粧品メーカーの最大手、㈱ミルボン(佐藤龍二社長)は、2月7日(月)、同社の特設サイト「NEXT VISION 2022」より、新年度に向けた政策プレゼンテーションを配信した。

ニューノーマルを生きるビューティープラットフォーム構想を提示

 新たな中期事業構想スタートの年として政策発表の席立ったミルボン・佐藤龍二社長は、最初に、コロナ禍を背景とした社会の変化や経済状況の見通しについて言及。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出の影響を受けた業種は、コロナ終息後の回復が見込めるが、「人口減、少子高齢化による市場縮小」「生産年齢人口の急減による労働力不足」「特殊な商習慣や積年の業種構造的課題」「技術革新、デジタル化の加速」「新技術や新たなビジネスモデルの台頭」など、持続していく本質的な課題が横たわっていることを示唆した。

 さらにwithコロナからアフターコロナへの意向に向けて、ニューノーマルの時代が築かれつつあり、①EC/デジタルチャネルの普及や近隣消費の加速なや、セルフヘルスケアの関心をはじめとするヘルスリテラシーの高まりなど、「コロナ禍の影響による生活者の価値観・行動の変容」、②対面・非対面のバランスによって人時生産性や新たな事業創造の機会を左右する「デジタルトランスフォーメーションの加速」の2点を挙げた。

ニューノーマルを生きるビューティープラットフォーム構想を提示
▲サロンビジネスの可能性を提言する㈱ミルボン・佐藤龍二社長。

 佐藤社長は、美容業界においても同様のことが起こっているとした上で、本質的・構造的課題に取り組むためのパラダイムシフトが求められていることを提言。美容サロンが事業基盤を強化していく上での2つの可能性を示した。

 1つは、美容室が圧倒的にリアルなコミュニティーであり、カウンセリングへのみならず、顧客からの肌や健康の相談に対応するなど、領域拡大のビジネスチャンスがあること。2つ目はデジタル変革にによる可能性で、同社が運営するECサイトmilbon:IDの実績から、店舗での販売とは違った利用者の購買傾向を説明した。

 佐藤社長はそれらを含めて「サロン ソーシャル イノベーション」を掲げ、ビューティプラットフォーム構想としての美容室の新たな在り改革を推進していくことを宣言。美容師としての知識・知見を生かした知販ビジネスによるデジタルとリアルが融合した顧客体験を提案する「スマートサロン戦略」、ヘアケア、スキンケアに次ぐ第3のケアを「ビューティヘルスケア」とする「ビューティライフケア戦略」を打ち出した。

 具体的な取り組みとして、デジタル面において「知販ソフト」の開発やmilbon:IDとのPOS連携により、サロン顧客に対して購買・リピート継続におけるストレスフリーな購買体験を提供。リアル面では 美容サロンに対し、ビューティプラットフォームとしての空間を提案する共に、生涯価値の向上を実現する知販管理メソッド・教育システムの開発に注力。

 同時に美容サロンにおいて、人が美しく生きるためのサービス提供によって、美容サロンが生活者の人生に寄り添う地域におけるインフラの拡張を図り、各分野においての専門性を備えた「ビューティソムリエ」を育成。確かな知識と知見によるエビデンスと体験を融合しながら、2022年の後半に、テストマーケティングを展開し、23年には事業としての確立を目指すという。

 佐藤社長は「美容サロンがビューティプラットフォームとなることで、技術売上と知販売上が1:1という理想的なバランスが具現化し、美容室の新しい景色が見えてくる」と語り、美容産業として持続可能なあるべき姿として2020年に掲げた、地域に密着し顧客の美と心を充足させる「ライフ タイム ビューティサロン2.0」へのアップグレイドにつながると唱えた。

 その後、milbon:IDの新コマース開発、パーソナルに対応する教育ぷ悪露グラム「エデュケーションID」などデジタルインフラの充実化推進について説明した他、同社の営業部隊が展開するフィールド活動でもDX採用していくことも付け加え、フィールドパーソン(営業担当者)を FMS(フィールドマーケティングセールス)、 FSE(フィールドサロンエデュケーター)、FCE(フィールドコスメティクスエデュケーター)の3つの役割で構成するユニット体制を敷いて、サロンの支援や教育活動を強化していくことも明かした。

 なお、同社の主要イベントである「DA」は今年度より、総合的なアビリティイベントとしてコンセプトを一新することも発表。「DA-FIT-(似合わせ)」「DA-NEXT-(ヘアトレンド)」「DA-PRO-(顧客プロデュース)」とデザイン創作イベントキャリアに合わせたステップを設定した他、フォトコンテスト「DA-AD-」は社会的視点をキーワードにブランディングにつながる創作性を競う内容に刷新する。さらに美容の知識力を競うクイズ形式の「DA-KA(ナレッジ アビリティーズ)」も新設し、全国各地で予選大会を展開。11月8日開催の「ミルボンビューティフェス」が決勝の場となる。

2022.02.28
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