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先般、毛髪の中心部に存在するメデュラの構造に関する世界初の発表を行なったタカラベルモント(株)(吉川秀隆会長兼社長)は、理美容ジャーナルを対象とした「世界初・毛髪新発見サイエンステクノロジープレスセミナー」を11月26日(木)11時より、東京都港区の同社東京本社で開催した。
冒頭のあいさつに立った同社・吉川朋秀常務取締役は、「理美容の業界は何かを発信することでドキドキワクワクする業界。このような機会を得られたことは感無量」と心境を述べ、同社の歴史や製品開発の研究姿勢を改めて紹介。来年の創業100周年を向けて策定した新パーパス「美しい人生をかなえよう」を掲げた事業活動を展開中であることにも触れ、「プロフェッショナル業界としての研究成果を日本から世界へとしっかり発信していくことは、理美容の価値を高める大きな要素となる」と結んだ。
当日は2つのプレゼンテーショがプログラムに組まれ、第1部では、先述の毛髪内部の新発見について、同社化粧品開発部 第一研究所の萬成哲也博士が「新しいコンセプト“ヘアメデュラケア”-毛髪のメデュラの構造を解き明かすことで白髪の見た目を変化させる-」のタイトルで講義。
萬成博士は、毛髪を縦に切断する新技術による研究から、毛髪の中心部にはブラックメデュラ、ホワイトメデュラの2種のメデュラが存在することを説明した。その違いは成分の空洞の度合いが影響するもので、化学的な負荷により空洞の多いブラックメデュラが増加し、充填化処理を施して空洞を塞ぐことでホワイトメデュラの性質に近づけることを、研究成果として発表。
これを「ヘア メデュラ ケア」と定義づけたと明かした。特に、白髪の見え方において、両メデュラの量によって、見た目の美しさが大きく変わることを主張した。
第2部では、「iPS細胞の皮膚研究と化粧品開発への応用」のタイトルで、同研究所の上條洋士氏が登壇。培養した皮膚細胞に放射線を照射する疑似的な老化を再現する研究から、皮膚老化のメカニズムに接近。化粧品成分が老化改善に及ぼす解析も行なった上で、「幹細胞研究を新たなヘアケアへと展開し、次世代のヘアケアシリーズ開発に応用したい」と述べた。
セミナー後、発表者に対しての質疑応答が行なわれた他、会場内では研究資料が展示され、同社研究員がその説明に対応した。
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