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HAIR MODE 2016年7月号 誌上コンテスト結果発表

若手ヘアデザイナーの育成とスキルアップを目指し、厳正な評価を行なっている同コンテスト。
1962年の幕開け以降、54年の歴史のなかで多くの著名スタイリストを輩出してきました。時代性があるか、テーマが反映されているか、シンプルに構成されているか、モデルに似合っているか――。これが、コンテストの趣旨となっています。自分の基礎力を見つめ直したい、力を試したいという方はぜひ挑戦してください。

課題

プロならではのギブソンタック

総評

初出題のギブソンタック。骨格への似合わせをもっと意識して

ギブソンタックは誌上コンテスト史上、初めて出題するテーマですので、編集部でもどんな作品が仕上がってくるかドキドキしながら待っていました。新しく使われるようになったワードですから、その定義自体が揺らいでいる部分もあると思いますが、つくり方は皆さんよくご存じで、ほとんどがテーマに適った作品でした。女性像の落としどころのイメージをしっかり持っていて、皆さんの感性の高さを感じました。しかし、気になった点が数点あります。まず、ラフなつくりにするため毛束をざっくりとまとめていったり、まとめたあとに毛束を引き出したりしてデザインを構成している人が多かったのですが、テクスチャー表現が粗い印象です。面を感じる部分、太い毛束でまとまりのある部分、もっと透かすように散らす部分の大きく3段階があり、それらの質感の、アップにしたときの盛り込み方のバランスを、構想段階で細かくイメージしてからつくり始めてほしい。どうも、成り行きになっていて、メリハリに乏しい印象でした。また、骨格に対する似合わせ。特にギブソンタックはウエイト位置が低めのスタイルなので、あごや首のラインと場所が近く、骨格の見え方に強い影響を与えます。ですから、ギブソンタックのボリュームや、ウエイト設定など、もう少し繊細な配慮がほしかったです。

『HAIR MODE』編集長 小池入江

佳作

名原陽子
資生堂サロン&スパ(東京都中央区)
松江理容美容専修学校卒(美容歴18年)

佳作
佳作
編集長からのコメント:
とてもレベルの高い作品です。半透明のリボンのかけ方やバックのシルエットなど、ラフな中に絶妙なバランスの良さがあり、かんたんに見えてプロでないとできない、完成度の高い作品です。モデルさんの可憐な雰囲気にも合っています。ただ、スタイルとしてのオリジナリティ、自分にしかできない工夫という意味でもう一歩。また、フロントから見たときの高さのつくり方で、もう少し似合わせを追求できたと思います。

佳作

廣瀬友理子
SHISEIDO(東京都港区)
資生堂美容技術専門学校卒(美容歴9年)

佳作
佳作
編集長からのコメント:
非常にテクニカルで見どころがある作品です。前髪からリバースにねじってきて、サイドのギブソンタックにつなげているところの毛流れの表情が、ハイライトの効果と相まって立体的で美しいです。アシンメトリーの構成にしたのも面白い。でも、ギブソンタックにしているところがかなり硬い印象です。技巧的な印象が強く、モデルに似合っていてかわいいか、オシャレなのか、という観点でやや疑問を感じます。

佳作

坂本朋広
VISAGE(千葉県市川市)
ハリウッド美容専門学校卒(美容歴12 年)

佳作
佳作
編集長からのコメント:
バックのウエイトをバックポイント近くにもってきて、それを下支えするようにギブソンタックがあるところに新鮮さを感じました。よく練られたスタイルです。ただ、質感のメリハリがほしい。肉眼で見るとほぼ完璧なスタイルなのかもしれませんが、全体に散らしすぎているというか、毛束1 本いっぽんをばらしすぎているように思います。しっかり見ると工夫が詰まっているのですが、ぱっと見、散漫な印象を受けてしまいます。
2016.07.01
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