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HAIR MODE 2016年1月号 誌上コンテスト結果発表

若手ヘアデザイナーの育成とスキルアップを目指し、厳正な評価を行なっている同コンテスト。
1962年の幕開け以降、54年の歴史のなかで多くの著名スタイリストを輩出してきました。時代性があるか、テーマが反映されているか、シンプルに構成されているか、モデルに似合っているか――。これが、コンテストの趣旨となっています。自分の基礎力を見つめ直したい、力を試したいという方はぜひ挑戦してください。

課題

顔まわりにポイントのあるミディアムスタイル

総評

“ポイント”としてちょうど良いデザイン要素のつくり方とは

今回は自由度の高いテーマでしたが、逆にイメージしづらかったのか、応募数が少なく残念でした。応募作品は、総じてモデルの選定が素晴らしかった。フォトコンである以上、フォトジェニックなモデルは非常に重要です。上位作品で、ウイッグを使っている人は、デザインの方向性は良いものの、それがモデルにフィットしておらず、不自然な印象を与える傾向にあります。ウイッグを使用するならば、違和感なく仕上がりに溶け込むレベルまで持っていきましょう。意図はわかるのですが、ハイレイヤーを入れたりショートレングスだったりなど、モデル探しに苦労するような規定がない場合、地毛で表現できることをもう少し考えたほうが良いと思います。一方、地毛で挑んだ作品の中には、「ポイントがある=構成要素が多い」と、曲解する人がいるように見受けられました。構成要素が増えると、デザインの調和が成立しづらくなるので、客観的に要素を整理する必要があります。また、ヘアカラーを使った作品が多いのも印象的でした。ただし、フェイスラインに、少しビビッドな色を配しただけでは訴求力が弱いです。カットラインや質感を組み合わせたり、もう一歩工夫を求めます。後半に掲載されている作品は、ポイントを効かせたつもりで、写真になると弱く見えたのかな、と感じられるものが多かったです。

『HAIR MODE』編集長 小池入江

佳作

稲留あや
VISAGE(東京都中央区)
ユニバーサルビューティーカレッジ卒(美容歴7年)

佳作
佳作
編集長からのコメント:
ヘアスタイルとしての完成度が高く、モデルにもよく似合っています。ミディアムレングスのウルフバランスで、サイドから見た時のシルエットが美しいですね。前髪の内側を短くし、ダブルバング風のデザインでテーマを訴求しようとしていますが、もう一歩押しの強さがほしいです。ヘアカラーの力をもっと借りるなど、デザイン的なインパクトを求めます。

佳作

門馬宏一
資生堂美容室(神奈川県横浜市)
資生堂美容技術専門学校卒(美容歴9年)

佳作
佳作
編集長からのコメント:
顔まわりに集中的にアクセントを配した作品で、作者の意欲を強く感じます。ただ、動きの要素が多く、やや煩雑に見えます。ヘアカラーの色、カールの毛先の方向性が複雑で、全体的に収まりがついていません。横から見たほうが、動きの要素が減ってバランス良く見えます。もう少し整理すると、もっともっと良い作品になったと思いました。
2016.01.01
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