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HAIR MODE 2016年12月号 誌上コンテスト結果発表

若手ヘアデザイナーの育成とスキルアップを目指し、厳正な評価を行なっている同コンテスト。
1962年の幕開け以降、54年の歴史のなかで多くの著名スタイリストを輩出してきました。時代性があるか、テーマが反映されているか、シンプルに構成されているか、モデルに似合っているか――。これが、コンテストの趣旨となっています。自分の基礎力を見つめ直したい、力を試したいという方はぜひ挑戦してください。

課題

フィンガーウエーブをあしらったパーティヘア

総評

フィンガーウエーブを施した部分以外の質感操作に工夫を

テーマをしっかりと反映しながら、それぞれに工夫をこらしている作品が多く、総じてレベルが高かったと思います。今回掲載にならなかったものは、フィンガーウエーブそのものがヘアスタイルの中に盛り込まれていなかったケース。フィンガーウエーブというテクニックを拡大解釈しすぎていると思われる方もいました。出題文に記載した通り、国家試験に向けて練習したような王道のフィンガーウエーブを盛り込んでもらうことがねらいでした。
作品の中には、デザイン構成は良いものの、質感表現がもう一歩のものがありました。フィンガーウエーブでつややかでタイトな面をしっかりつくっていると、まとめたバックの部分などのラフさ加減があまりにも成り行きになっている場合、どうしても粗さが目立ってしまいます。ナチュラルなスタイルの場合はちょうどよく見える質感でも、フィンガーウエーブという作為的な性質のものと組み合わせた場合、相性が悪いことがあります。まとめる部分を極端にドライにつくる(しかも繊細に)とか、コントラストをつけずに、つながりを重視した構成にするなど工夫が必要で、その点を計算できていない人が多かったと思います。 
また、特に中盤の作品は、上品でクラシックにまとめてきているものが多かったので、もう少し現代的な解釈を思い切ってしてほしかったです。

『HAIR MODE』編集長 小池入江

月間賞

阿保麻都香
SHISEIDO(東京都港区)
資生堂美容技術専門学校卒(美容歴8 年)

月間賞
月間賞
編集長からのコメント:
フィンガーウエーブというものをきちんとつくりつつも、時代性にかなった現代のパーティヘアを見たいという出題意図を巧みに実現させた作品だと思います。フィンガーウエーブのリッジとトローを極端につくっているところが、むしろちょっと斬新なヘアアイルにさえ感じさせます。また、カラフルなピンを使うことでカジュアルなニュアンスも表現されています。フィンガーウエーブとテールにして下ろした部分の質感のつながりも自然です。月間賞おめでとうございます。

月間賞

門馬宏一
資生堂ビューティーサルーン(神奈川県横浜市)
資生堂美容技術専門学校卒(美容歴11年)

月間賞
月間賞
編集長からのコメント:
ベーシックで上品な作品です。ノーブルで気品ある美しさをうまく表現していると思います。その中で、ショートバング風につくりながら、サイドのフィンガーウエーブの起伏につなげていくというところが、いまっぽさを感じさせる秘訣だと思います。そこがすごく良かったです。また、基本的なテクニックの完成度が高い。特に、サイドから見たときの、バックの外側にはねる毛をつくれているところなど、ボブのかたちの美しさを表現できているのがポイントです。おめでとうございます。

佳作1位

西森由貴
SHISEIDO(東京都港区)
関西美容専門学校卒(美容歴8年)

佳作1位
佳作1位
編集長からのコメント:
ヘアのバランスを詰めに詰めて完成度を上げるのではなくて、つくり切らないオシャレさが魅力的な作品。ライトサイド側はぬるっとしたテクスチャーが残っているフィンガーウエーブから、パートにかけて自然にフロントへつながっていくところなどすごく上手につくっています。ただ、ヘビーサイド側の流れが良くない。フィンガーウエーブのところがとってつけたような感じになっています。

佳作2位

深野結花
SHISEIDO(東京都港区)
日本美容専門学校卒(美容歴9年)

佳作2位
佳作2位
編集長からのコメント:
非常に完成度に高いヘアデザイン。テクニックの確かさと、基本的にヘアデザインのバランスをどこに落とし込んだ方がいいのか、バランスが良いとはどういうことかが見えているのだと思います。ただ、パーティヘアというにはすこしさみしい。要素が少ないなりにどうやっていまっぽさを表現するのか。メイクとヘア、モデルに対するアプローチについてさらに考えてみましょう。
2016.12.01
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