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「switch! 2」故・植村隆博氏に捧ぐ、トリビュート・ヘアショーを開催

『DADA(現DADA CuBiC)』の創設者で、ヘアデザインシーンに大きな足跡を残した故・植村隆博氏の十回忌の節目に際して、その追悼とともに、同氏から投げかけられたメッセージや問いを反すうすべくヘアショー、「switch! 2」が、12月5日(火)16時30分より、(株)ガモウ(蒲生典子代表取締役執行役員社長)および(株)ガモウ関西(亀井 瞬代表取締役社長)の共催で、東京都新宿区のウェスレアン・ホーリネス教団 淀橋教会で行われた。

ヘアデザインと技術に、ストイックに向き合う楽しさを

 同イベントは、2014年に行われた「switch!」((株)ガモウ関西主催)の続編に位置付けられる、植村隆博氏への敬意が込められたトリビュート・ヘアショー。

 冒頭のあいさつに立った(株)ガモウ関西の藤本圭哉会長は、「『人は二度死ぬ』と言われている。一度目は自らの命が消えたとき。そして二度目は人々の記憶から消えたとき。私自身、植村さんとの出会いが人生の大きなターニングポイントになった。亡くなって10年になるが、今改めて植村さんの力を借りて、美容業界全体のヘアデザインへの情熱を取り戻したい」と語った。

ヘアデザインと技術に、ストイックに向き合う楽しさを
▲会場内部。ダイナミックで構築的な空間が、建築からインスパイアされたデザイン理論をも展開した植村隆博氏にふさわしい印象。

 ヘアショーには、DADA CuBiCの古城 隆氏をはじめ、VeLO/veticaの鳥羽直泰氏、Double/Double SONSの山下浩二氏、SHISEIDOの計良宏文氏、そしてMINXの岡村享央氏が出演。植村氏の薫陶を受けた古城氏は、モデル1体をステージ上で緻密にフルカットし、鳥羽氏は、自らが育てたスタッフとともにテクニックを披露することで、受け継がれていくDNAを表現した。同時期にクリエーションシーンの第一線で活躍した山下氏、計良氏、岡村氏は、それぞれ植村氏の代表作を1点ずつ提示し、その作品を起点に、デザインに込められたメッセージを再解釈したステージを披露した。

 当日、ヘアショーステージの別室では、植村氏のセミナーやヘアショーの動画が大画面で上映され、デザインや技術を追求するストイックな空気感をリアルに表現。観客の中には、20代前半の美容師や美容学校生など、“オンタイム”ではない人の姿も多数。没後10年を経ても人々の心から消え去らない、植村氏の強い存在感が示された。

▲植村氏より徹底的に伝授された繊細なカットを披露した古城 隆氏。
▲愛弟子の内田聡一郎氏と高木貴雄氏とともにステージに立った鳥羽直泰氏(写真左)。
▲山下浩二氏は、植村氏の精神性を表すように、あえて強風が吹き荒ぶ中でカット。
▲カットとセット&アップと技術は違えど、同世代のクリエーターとして表現への共感を表した計良宏文氏。
▲植村氏とともに突き詰めた技術理論を背景にステージを見せた岡村享央氏。
▲植村氏によるセミナーやヘアショーの動画に見入る来場者。
▲当日、ステージに立ったヘアデザイナーとモデル。
2024.01.22
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