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(株)NAKANOホールディングス、中野製薬(株)が滋賀・草津に竣工した新工場を公開

 中野製薬(株)(中野孝哉代表取締役社長)の親会社である(株)NAKANOホールディングス(中野耕太郎代表取締役社長)は、頭髪化粧品および医薬部外品の製造拠点として滋賀県草津市に有する現工場の隣地に新工場を建設。4月15日(月)に竣工。本格稼働に先立ち、5月13日(月)、滋賀県草津市の中野製薬製造(株)草津工場に関係者を招き、工場見学を実施した。

自然環境と人にやさしい工場で、高品質な商品を安定的に供給

 冒頭、中野製薬(株)・中野耕太郎会長は「約50年間、現工場を運営してきたが、老朽化もあり、30年前から増設して建て替えを念頭に現工場の隣接に土地を取得していた。2019年に新工場建設を決断した」と経緯を説明。「建物は完成しているが、製造設備は工事中で現工場の設備などの移設もあり、1年後には稼働できればと思っている」とし、「お客さまに喜んでいただける商品を品質高く、安定的に供給していくことが我々メーカーの最大の役目であり、使命であると認識している」と述べ、新工場のフル活用による化粧品業界の活性化に向けて抱負を述べた。

 続いて、同社・中野孝哉社長は「旧工場の生産キャパが超えている現状で、生産能力は倍増した設計。新規事業にチャレンジしていく上でも、新工場は必須となる」と新工場の役割を反すう。「プロフェッショナル事業をしっかりとコア事業としながら、トレンドセッターである美容師の方々とさまざまなトレンドを生めるような商品をつくっていき、そこから生み出したモノを生かしてODMOEM事業、コンシュマー事業、グローバル事業、ペット事業を強化することは、弊社のパーパス『日々 美を ともに』に込めた思いを実現する社会づくりに結び付く」と新たな気持ちで所信を述べた。セレモニー後、来場者を新工場に案内した。

自然環境と人にやさしい工場で、高品質な商品を安定的に供給
「SMART・SUSTAINABLE・WELLNESS」をコンセプトに完成した草津新工場。
自然環境と人にやさしい工場で、高品質な商品を安定的に供給
▲新工場建設までの経緯を説明する中野耕太郎会長。
自然環境と人にやさしい工場で、高品質な商品を安定的に供給
▲「新規事業にチャレンジしていく上で、新工場は必須」と中野孝哉社長。

「SMART・SUSTAINABLE・WELLNESS」をコンセプトに、3つのポイントで設計

①高効率・高品質な生産が実現する先進性

 高効率で従業員負荷を低減する自動化設備を実現する。
ISO22716(化粧品GMPに準拠】

 調合・充填室はクリーンルームを導入し、生産工程に求められる、衛生レベルに応じたゾーニングを実現する。

 クリーン環境の調合工程によって製品の品質や安全性に関する高い基準を満たすことで、お客さまの安心感を醸成し、高い信頼を得ることを目的としている。

化粧品の製造に関する品質・安全性に関する国際規格。製造メーカー(化粧品業界の場、製造販売業者も含む)に求められる製造管理・品質管理基準に関する「適正製造規範」であり、化粧品を製造するにあたって、原材料調達・検品、調合、製造、包装、出荷検査、出荷管理、回収対応などの一連のプロセスに関しての管理基準として認知されている。

【製造実行システム(MES)導入】
 製造実行システム(MES)を導入し、多品種変量生産のノウハウをITシステムで管理。生産プロセスを最適化することで、製品品質の安定を目指す。

②自然環境と共生するサステイナビリティ

 サステイナブルな環境配慮型施設で、地域と共生し社会に貢献する。
CASBEEの取得】

 CASBEE(建築環境総合性能評価システム)において、環境効率指標BEE1.5Aランク(大変良い)の取得を目指す。特に敷地内の室外環境や、資源・マテリアルの環境負荷低減に配慮することで、よりサステイナブルな生産プロセスを構築する。

建築物の環境性能で評価し格付けする手法。省エネルギーや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建物の品質を総合的に評価するシステム。

【クリーンな生産を支えるサステイナブルな排水処理技術】 
 処理した水を脱水機の洗浄水に使用し、水の使用量を抑えるエコシステムを独自で設計。自在な生産(変種変量生産)を支える排水処理技術により、水質汚濁の防止、排水量の削減、処理に要するエネルギーの削減に取り組む。

 【地域共生への取り組み】
 エクステリアには、滋賀県の琵琶湖周辺で長く愛用されてきた天然素材の葦簀(よしず)をモチーフに、強い陽ざしを遮断しながら心地よく風を通す機能を持たせた「YOSHIZU SKIN」を採用している。

 新工場の顔となるエントランスでは「信楽焼タイル」張りのアクセントウォールが人々をお迎えし、地域と共生する企業姿勢を表現している。その他にも、エントランス内の壁には、現工場の外壁に使用されているレンガを移植し、デザインの一部に組み込みまれている。長きに渡り高品質・高い安全性を誠実に追求してきた志を継承している。これらのマテリアルによって、地域に親しまれ環境と呼応する新たなランドマークとして愛される新工場を目指す。

▲YOSHIZU SKIN
▲信楽焼タイル
▲現工場の外壁に使用されているレンガ

③従業員が誇りを感じられる人にやさしい環境

 働きがいを感じることができる環境づくりを目指す。 

【従業員が日々の仕事を誇りに思い、健康に働くことのできるワークプレイス】
 クリーンルームを含む衛生区分により管理された作業環境は、働きがいを感じられるワークプレイスを実現する。

 食堂・事務所の南面は全面ガラスのため前庭を望むことができ、季節の変化を感じられる憩いの空間です。美しく働く従業員のために更衣室やトイレなどの毎日使用するアメニティスペースも十分なスペースを確保し、全ての従業員が働きやすい環境づくりを目指す。開放感があり、リフレッシュしながら働くことができる空間で、従業員一人ひとりの新たな発想を期待する。

 創業当時から変わらない職場環境の「美」も追及するフィロソフィーは、従業員の美意識を高め、当社のコーポレートメッセージ「日々 美を ともに」を育む社風に受け継がれている。

 

 

▲食堂
▲事務所
▲アメニティスペース
▲現工場の倍にあたる生産能力で年間約2,000万~2,500万本の生産量が可能となる。
▲最新の設備で効率化を図る自動倉庫。

【新工場概要】
所在地/滋賀県草津市南山田町63番地の1
敷地面積/約16,800
延床面積 /8,500
建築面積/約6,000

 

2024.05.21
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