夢のある編み込み、三上峰緒氏 かわさきマイスター「匠」展に出展

　古代中国から伝わる陰陽五行説に則った小笠原流礼法を範に「夢のある編み込み」を提唱する“かわさきマイスター”三上峰緒氏（美容室エルモア経営）は、川崎市主催による「かわさきマイスター『匠』展」に今年も出展した。　９月１日㈬〜３日㈮の３日間、同市多摩区役所で開かれた同展においては、想像上の鳥、鳳凰を象った「鳳凰子飛（ほうおうここにとぶ）」、たわわに実った稲穂を表現した「一粒万倍（いちりゅうまんばい）」など８作品を出展。その見事さに、所用で同役所に訪れた市民も足を止めて匠の技に見入った。　また、三上氏は会場内においてデモンストレーションを展開すると共に、希望者を募っての実演指導も行なった。今回は、編む・結ぶ技術の基本として「柏」の編み込みを指導し、そこから「四葉のクローバー」に発展させるなど、その技術によってあらゆる家紋の形を表現できることを伝えた。　この夏には、神奈川県における高校インターンシップ制度の一環による伝統文化の指導者としての指名も受けた。三上氏は７、８月中の４日間、美容師を志望する県内の高校生３名を自サロンに受け入れ、独自のカリキュラムによる技術の継承を行なった。指導を受けた高校生は、世界四大文明の認識から始まるスケールの大きな三上氏の講話に最初はとまどいながらも、技術の源流を意識したことによって、一つひとつの技術に意味を感じながら実技訓練に取り組んでいた。