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突撃! となりのカット・カリキュラム
第4回 MINX 土屋サトルさんに聞く

 カットにこだわりを持つサロンは、カット教育において何を重視し、カリキュラムをどのように組んでいるのか。
 今年1月、小社刊「MINXカットアカデミー」を上梓した土屋サトルさんが組み立てる、MINX流のカット教育カリキュラムとは?

マルチプレイヤーよりも「特化型」が注目される時代

 以前はスタイリストデビューまでに5年程度かかるカリキュラムを採用していました。スタイリストになるために必要な知識やテクニックを、アシスタント時代に全て教え込む内容だったんです。そのメリットは、お客さまのどんな要望にも応えられるマルチなデザイナーになれること。それを目指すのも良いけれど、情報収集のツールとしてSNSの利用率が高まった今、オールマイティな美容師よりも、得意技を持ったスタイリストの方がお客さまに見つけてもらいやすい、という傾向が強くなっています。

 そんな現状を踏まえ、デビューまでに長い期間を要するカリキュラムを整理し、個々の得意技を磨けるような教育にシフトしても良いのではないか、という結論に至りました。そこで、おととしからカリキュラムに大幅な変更を加え、現在の形になっています。

お客さまに一生支持されるには、安定した技術力が不可欠

 カットレッスンにおいては、アシスタント期間に習得するスタイルの数を絞り、現在のサロンワークではあまり提案しないようなクラシカルな髪型や、ベーシックスタイルから派生したバリエーションをデビュー後に学ぶようにしました。つまり、アシスタントの時期だけでなく、デビュー後にも継続してトレーニングを行うことで、技術をより深く身に付け、多様化するニーズに対応できるようになることを目指しています。

 具体的には、別表で紹介したカテゴリーA、B、Cのスタイル数を増やし、再度学び直すんです。カテゴリーAとBを1年、カテゴリーCも1年をかけてテクニックを強化。卒業できなかった場合は、2年目、3年目と続きます。技術力に不安を感じている若手スタイリストは意外に多く、レッスンに参加して「今まで曖昧な感覚でカットしていたところがクリアになった」「イメージする仕上がりに対して、狙いを明確にして切れるようになった」という声も少なくありません。実際のサロンワークを見ていても、提案するスタイルのクオリティが確実に上がり、売り上げもアップしています。

カテゴリーA~Cを1年かけて学ぶ。スタイルの数を厳選してはいるものの、13のスタイルを1年で習得するため、レッスンを進める上で工夫が必要。各スタイルに対して習熟度のチェックはあるが、不合格でも次のカテゴリーに進める仕組み。
ただし、次の段階で学びながら、並行して不合格になったスタイルの補習を受け、確実にマスターしていく。


 多くの美容師にとって、カットは必要不可欠な技術ではありますが、これからの時代はカット以外の得意技があっても良いと思います。今後は、抜きん出たテクニックとセンスを持ち、それを売りにできるスペシャリストも育てたい。お客さまから一生支持されるスタイリストで
あるために、さまざまな可能性を探りながら、変化する時代を生き残れる美容師であってほしいと願っています。(土屋)

つちや・さとる/長野県出身。長野理容美容専門学校卒業。1998年、『MINX』入社。現在、同サロン取締役・銀座店ディレクター。

※月刊「ヘアモード」2022年4月号 第2特集「突撃! となりのカットカリキュラム」より転載。

 



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2022.05.13
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